眠りが浅くなる原因
1. カフェインの摂取
カフェインには覚醒作用があることはとても有名ですが、個人差はありますがこの覚醒作用は4時間以上続くとされています。
また、カフェインには利尿作用があるので、夜中にトイレで起きてしまう、ということが増えるので眠りは浅いものになります。
就寝前4時間はカフェインの摂取は控えるようにしましょう。
以下の食品にもカフェインは含まれているので注意してください。
図. カフェインが含まれている主な食品
食品の種類 |
カフェイン含有量 |
備考 |
コーヒー |
60mg / 100ml当たり |
浸出方法 : コーヒー粉末 10g を熱湯 150ml で |
玉露 |
160mg / 100ml当たり |
浸出方法 : 茶葉 10g を 60°C のお湯 60ml で 2.5分 |
紅茶 |
30mg / 100ml当たり |
浸出方法 : 茶 5g を熱湯 360ml で 1.5 〜 4分 |
煎茶 |
20mg / 100ml当たり |
浸出方法 : 茶 10g を 90°C の湯 430ml で 1分 |
烏龍茶 |
20mg / 100ml当たり |
浸出方法 : 茶 15g を 90°C の湯 650ml で 0.5分 |
エナジードリンク |
36 〜 150mg / 製品1本当たり |
製品によって、カフェイン濃度及び内容量が異なる |
ミルクチョコレート |
28mg / 100g当たり |
|
ハイカカオチョコレート |
84mg / 100g当たり |
カカオマス 70% |
2. アルコールの摂りすぎ
アルコールには気持ちを落ち着かせる作用と、眠りに誘う作用があるので寝つきはよくなりますが、
この作用は3時間ほどで効果が切れてしまいます。
効果が切れると、アルコールが代謝される過程で脳が逆に興奮し、覚醒とともにレム睡眠が増えてしまいます。またカフェイン同様、利尿作用もあるので夜中に起きてしまうことが増えます。
さらに、毎日多量のアルコールを摂取していると、眠りに誘う作用に次第に体に耐性がつきはじめ、それでも眠ろうとしてアルコールの量が増えてしまうといったアルコール依存症になる危険もあります。
深い睡眠をとるために、お酒はほどほどにして、寝酒をするのは控えましょう。
3. ストレス
ストレスによるイライラや緊張は、脳を活性化させる交感神経を働かせるのでなかなか寝つけなくなり、
眠れたとしても浅い眠りになり、熟眠感が得られなくなります。
趣味など自分なりの発散方法を見つけて、ストレスを抱え込まないようにしましょう。
寝る前には読書や瞑想などリラックスすると睡眠の質が良くなるのでおすすめです。
4. 寝る前のスマートフォン・パソコンの使用
強い光を見ると人の脳は活性化してしまいます。
特に、スマートフォンやパソコン等から発せられる「ブルーライト」という光は、人を睡眠へと促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑えてしまいます。
就寝前1時間は使用を控えるようにして、少なくとも布団に入ってからスマートフォン等を長時間使用しないようにしましょう。
5. 寝室環境
睡眠の質は寝室の環境によっても変わってきます。
① 明るさ
夜なのに部屋が明るすぎると、
睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑えられてしまいます。
メラトニンは部屋が暗いほど分泌されやすいので、夜の室内は少し暗め、就寝時は真っ暗が理想です。
ただし、真っ暗な部屋だと不安になってしまうという方は、間接照明等を活用するのが良いでしょう。
② 音
自分の好きな時に聴く好きな音楽とは違って、強制的に耳に入ってくる騒音は心身に悪影響を及ぼすこともあります。
WHOが2009年に公表した夜間騒音ガイドラインによると、40デシベルを超える音は、睡眠に悪影響を及ぼすとされています。※1
40デシベルは、図書館のような静けさをイメージすると分かりやすいです。
自宅の外の騒音に対処するのは難しいですが、寝室においては音の出る家電等の配置や設定に気をつけましょう。