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ロングスリーパーとは?ロングスリーパーの特徴と長時間睡眠の原因

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最終更新日: 2021年9月7日(火)
投稿日: 2021年9月3日(金)

世の中には短い睡眠でも問題ないという人がいる一方、長時間の睡眠が必要なロングスリーパーも存在します。
普段から長時間眠ってしまうという方はロングスリーパーかもしれません。

しかし、長時間の睡眠には様々な原因が考えられ、長く眠ってしまうからといって一概にロングスリーパーとは限りません。

この記事では、ロングスリーパーとはどういった特徴を持つ存在なのかについてや、長時間睡眠の原因、ロングスリーパーの方が社会生活を行う上でのコツをご紹介します。

1. ロングスリーパーについて

1-1 ロングスリーパーとは

ロングスリーパーとは睡眠時間が長い人をいいます。
長い睡眠時間といっても明確な定義はありませんが、一般的には9時間以上といわれており、アメリカの米国睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)によれば10時間以上とされています。※1

ロングスリーパーの著名人には「相対性理論」で有名な物理学者のアルベルト・アインシュタインがおり、1日およそ10時間眠っていたといわれています。

1-2 ロングスリーパーの特徴

ロングスリーパーは睡眠に必要な時間が長いということが特徴で、毎日9時間以上の睡眠をとらなければ睡眠不足を感じてしまいます。

ただ、長時間寝てしまうといっても病気というわけではありません
人それぞれの最適な睡眠時間が異なるように、ロングスリーパーにとって最適な時間がたまたま9時間以上だったというだけであって、個人の特徴の一つといえるでしょう。
ロングスリーパーは、その人にとって必要な睡眠時間をとることができれば日中の活動に支障はなく、健康にも何ら問題はないと考えられています。

他には、ロングスリーパーは一般的な人からは惰眠を貪っているようにも見え、誤解されやすいということも特徴の一つといえるかもしれません。
周囲には理解されにくいことから相談もしにくく、他人からの評価を気にして不安やストレスを溜め込んでしまいやすいともいわれています。

1-3 過眠症との違い

長時間の睡眠が必要ということで、混同されがちな睡眠障害に「過眠症」があります。

過眠症とは、十分な睡眠時間を確保しても日中に強い眠気を感じる、眠気に耐えられずに寝てしまうといった症状を引き起こす睡眠障害の一つです。
睡眠を十分にとった健康な人でも、午後の時間帯等には体内時計の働きによって眠気がやってくることもありますが、過眠症による眠気は通常の眠気とは違い、例えば車の運転中や取引先との商談中といった通常考えられないような状況でも、意思で逆らうことができずに居眠りをしてしまうことがあります。

しかし、ロングスリーパーは必要な睡眠時間をとっていれば日中の眠気はほとんどなく、病気や睡眠障害といった健康の被害もないので、過眠症とは別のものです。
ロングスリーパーと過眠症の違いは、長時間の十分な睡眠時間をとった上で、日中に強い眠気があるかどうかということになります。

なお、ロングスリーパーの方に限りませんが、十分な睡眠をとっているにもかかわらず日中に強い眠気を感じる等、日常に支障をきたしている場合は過眠症やその他の睡眠障害の可能性が考えられます。
不安がある場合は、迷わず専門の医師に相談するようにしましょう。

1-4 ストレスを受けやすい

ロングスリーパーの人は一般的にストレスを受けやすい・溜め込みやすいともいわれています
ただ、これはロングスリーパー個人の性格的なものというよりも、社会生活を送る上でロングスリーパーの人が受けるストレスが一般的な人よりも大きくなりやすいからと考えられます。

ロングスリーパーは長時間の睡眠が必要なため、その分日常生活の時間を睡眠に充てなければいけません。
例えば毎日の睡眠時間が10時間で毎朝7時に起きる人の場合、夜の10時には就寝しなければならず、学校の講義や仕事の都合で家に帰るのが遅れたり、家でもしなければならないことがあって就寝時間を先延ばしにしてしまうと、睡眠時間を確保することができず、睡眠不足の状態に陥ってしまいます。

睡眠不足ではストレスに弱くなり、ちょっとした物事でも不安を感じたり、イライラしたりしてしまいやすくなります
ロングスリーパーは一般的な人よりも睡眠不足になりがちになるので、ストレスを受けやすいといえます。

また、上述のように周囲の理解を得られにくいことや、まるで短時間睡眠者の方が優秀といったような印象を与えるメディアが世の中に多いこともストレスの要因の一つと考えられます。

ポイント
  • ロングスリーパーは一般的に9時間以上の長時間の睡眠が必要な人をいう

  • ロングスリーパーは長時間の睡眠が必要なだけで病気ではなく、必要な睡眠時間をとれば生活や健康に影響はない

  • 過眠症と混同される場合があるが、十分な睡眠時間をとった上で強い眠気がなければ問題はない

  • ロングスリーパーは社会生活を送る上では睡眠不足になることも多く、ストレスを溜めやすい

2. ロングスリーパーの原因

ロングスリーパーについては未解明な部分が多く、原因は明らかになっていませんが、一般的には遺伝的・体質的な要因によるものと考えられています。

2-1 遺伝的・体質的な要因

睡眠の体質は3種類のタイプに分けることがあります。
睡眠の体質には、6時間未満でも大丈夫な「ショートスリーパー」、9時間以上の睡眠が必要な「ロングスリーパー」、中間にあたる「バリュアブルスリーパー」の3種類があります。
バリュアブルスリーパーとは、睡眠時間が6〜9時間の間の人を指します。バリュアブルスリーパーは、睡眠時間を削ったり延ばしたりと流動的に変化させることができるという特徴を持っており、日本人においては全体の80〜90%の人がバリュアブルスリーパーといわれています。

これまでの研究で、ショートスリーパーに関しては、要因となる特定の遺伝子が発見され、先天性ということが明らかになっています。

現在のところロングスリーパーの要因となるような特定の遺伝子は未だ発見されていませんが、「体内時計が普通の人よりも長いから」、「眠気に関わるホルモンの分泌量が少ないため眠りが浅くなりやすく、その分睡眠時間も長くなるから」等の仮説があり、ショートスリーパー同様、遺伝的・体質的なものと考えられています

幼少の頃から睡眠時間が長く、また長時間の睡眠でないと睡眠不足を感じるという方は、元々のロングスリーパー体質であると考えられます。

夜型は睡眠時間が長くなりやすい

睡眠の体質は細かく分けると、上述した3つの他に、朝型・夜型といった「クロノタイプ」と呼ばれる体質にも分けることができます。
朝型の人は目覚めが良く、早起きが得意という特徴が、夜型の人は目覚めは悪いが、夜遅くまで起きていられるという特徴があるといわれており、クロノタイプも遺伝子によって生まれつきある程度決まっているとされています。

そして、夜型の人は制約がなければ睡眠時間が長くなりやすい(長く眠ることができる)といわれています。
一般的に人は朝方に体温を上げていくことで身体を活動状態にさせていき目を覚ましますが、夜型の人は朝型の人に比べると体温の上昇するタイミングが遅く、活動状態になるまでに時間がかかり、その分睡眠時間も長くなりやすいとされています。

なお、長く眠ることができることと最適な睡眠時間の長さは別なので、何時間でも眠れるからといってロングスリーパーとは限らないことに気をつけましょう。

2-2 その他の長時間睡眠の原因

一般的にはロングスリーパーの原因は遺伝的・体質的な要因と考えられていますが、他の要因によって睡眠時間が長くなってしまう場合があります。
この場合は本当の意味でロングスリーパーとはいえませんが、体質的なものではないので工夫によって改善することができます。

以下に考えられる原因をご紹介します。

生活習慣によるもの

遺伝的な要因とは異なりますが、家族にロングスリーパーの方がいる場合、小さい頃から家族の生活パターンに合わせて生活していくうちに、自分の最適な睡眠時間に関わらず長時間の睡眠が生活に定着するという可能性が考えられます。

睡眠の質が悪い

睡眠には身体も脳も休んでいる「ノンレム睡眠」と、身体は眠っているが脳が起きている「レム睡眠」の2種類があります。
ノンレム睡眠は睡眠の深さによってステージ1〜4(浅い→深い)の4段階に分かれ、ステージ3、4の段階は「徐波睡眠」とよび、脳がぐっすりと休んでいる状態になります。

睡眠の質が悪いと、睡眠における深いノンレム睡眠の割合が減る一方、浅いノンレム睡眠やレム睡眠の割合が増えるので、脳が十分な休息をとれなくなります
その場合、脳の休息を量で補うために睡眠時間が長くなってしまう可能性が考えられます。

就寝前にリラックスする、就寝前にゲームやスマホに熱中しない等の睡眠の質を上げるように意識しましょう。

睡眠不足

「平日は6時間の睡眠時間で生活しているけど、休日は9時間以上寝てしまう」といった場合は、睡眠不足による長時間睡眠が考えられます。
ただ、この場合は平日に溜まった睡眠不足分を休日で解消しているに過ぎないということがほとんどで、本当のロングスリーパーとは考えにくいです。
生活に支障が出ているレベルならばともかく、少しの眠気程度で問題なく生活できているならば、平日の睡眠時間を増やすことで基本的に解決することができます。

なお、休日に長時間睡眠をとるという、いわゆる「寝だめ」は、体内時計を狂わせる等の身体の不調を引き起こすので注意です。

過度のストレス・疲労によるもの

睡眠には様々な役割がありますが、重要な役割の一つに「脳や身体の休養や疲労回復」、「ストレスの除去」があります

ストレスを多く溜めていると、その除去のために睡眠時間が長くなってしまうことが考えられます。
また、大きなストレスがかかると自律神経を乱し、脳を活性化させる交感神経を優位にしてしまうので、眠りが浅くなるといった睡眠の質の低下をもたらし、その分睡眠時間が長くなるという場合も考えられます。

ストレスのほか、過度の疲労にも注意が必要です。
過度の疲労は睡眠による疲労回復に時間を必要とするため、その分時間がかかります。
また、歳をとると更に疲労回復に時間がかかりがちになるので、睡眠時間が長くなる傾向があります。

仕事による疲労は仕方ありませんが、ストレスはできるだけ溜め込まないようにすることが大切です。

ポイント
  • ロングスリーパーは遺伝的・体質的によるものと考えられている

  • 体質や遺伝による原因のほかにも長時間睡眠となる原因は様々で、生活習慣や睡眠の質が悪いこと、睡眠不足、ストレスや過労によるものが考えられる

3. ロングスリーパーが社会生活を送る上でのコツ

現代社会においてはロングスリーパーの方は睡眠時間による制限を受けやすく、大きな負担がかかりやすいといえるでしょう。
遺伝や体質の要因によるロングスリーパーの場合は自分でどうにかすることは難しいですが、工夫や努力で少しでも快適に過ごすことはできます。ただ、場合によっては大きな決断も必要となります。

3-1 睡眠の質を上げる

社会生活を送る上では、毎日9時間以上の睡眠時間の確保を維持することは難しく、睡眠時間を削らざるを得ない場合も多いのではないでしょうか。
そのような場合は、少しの時間でも効率的に睡眠の効果を最大限に得られるように、睡眠の質を上げる工夫をしてみましょう
睡眠の質を上げるには、以下の方法があります。


<就寝前の行動>
・就寝する1〜2時間前に入浴や軽い運動、温かい飲み物で体温を上げておく。
・音楽・読書・アロマ等、各々の方法でリラックスして、副交感神経を優位にする。
・寝酒や就寝前のタバコは控える。
・ゲームやスマホ操作等、睡眠を妨げる行動をしない。

<その他>
・起床時間を一定にする。
・朝は光を浴び、朝食をしっかりとって体内時計を整える。
・夕食は就寝する3時間前には済ませる。
・夕食後はカフェインを含む食品を摂取しない。
・寝室内の光や音の環境を整える、温度・湿度は高すぎたり低すぎたりしないよう調節する等、寝室環境の見直しを行う。
・休日でも普段の睡眠時間+2時間以内には起床する。
・日常的にストレスを溜めることはせず、適度に発散する習慣をもつ。


特にロングスリーパーの方には大きなストレスがかかることも多いので、就寝前のリラックス・日々のストレスの発散は重視するようにしましょう。

以下の関連記事に睡眠の質を上げる方法について詳しくご紹介しているので、参考にしてみてください。

3-2 睡眠不足の解消

睡眠の質を高めることで睡眠の効率を上げることはできますが、そういった工夫も限界があります。
質で補えない睡眠不足分はできるだけ解消するように心がけましょう

具体的には、平日は仕事・授業の合間に仮眠をとる、休日はいつもより睡眠時間を多くするといった方法がおすすめです。

なお、休日に睡眠時間を増やす場合は、普段の睡眠時間+2時間を目安にしましょう
普段の睡眠時間を大きく上回る睡眠は体内時計を狂わせ、頭がぼーっとするといった身体の不調や、いつも就寝する時間に眠気が来ず、寝つきが悪くなるといった睡眠リズムの乱れをもたらす恐れがあります。

3-3 環境を変える決断も必要

睡眠の質を高めることも重要ですが、質では補えないことも多いので、一番はそもそも睡眠不足にならないよう自分に最適な睡眠時間を確保することが理想といえます。

睡眠時間を確保するには、残業・夜更かしをしない、夜に予定は入れないようにするといった方法のほか、コストはかかることになりますが、学校や職場の近くに引っ越して通勤・通学にかかる時間を短縮するといった方法もあります。

ただ、こうした睡眠の質を高めるための意識づけや睡眠時間確保のための生活管理は、慣れていないとストレスの原因になる場合もあり、体調を崩してしまう可能性もあります。

どうしても睡眠時間の確保が難しい場合や、長時間睡眠による弊害が大きい場合は、今の仕事を変更するという大きな決断も必要になります。
周囲の環境が大きく変わることになるかもしれませんが、プログラミングやデザイン、小説・芸術等、自宅でできるような職種や、自分が起きていられる時間帯の仕事に変更することも選択肢の一つです。

ポイント
  • 睡眠時間を削らざるを得ない場合は、睡眠の質を上げて睡眠の効果を効率的に得られるようにすると良い

  • 睡眠の質で補えない睡眠不足は、平日に仮眠の時間をとったり、休日の睡眠時間を普段の睡眠時間+2時間程度増やしたり等の方法で解消するように心がける

  • どうしても睡眠時間を確保が難しい場合は、住む場所を変える、転職するといった大きな決断も必要になる

4. まとめ

ロングスリーパーの特徴と原因、ロングスリーパーの方が生活を送る上のコツについてご紹介しました。

ロングスリーパーは遺伝的・体質的なものですが、生活習慣等によっては睡眠時間が長くなる場合があり、自分をロングスリーパーと勘違いする方もいるかもしれません。自分に必要な睡眠時間を把握するようにしましょう。

ロングスリーパーの方は社会生活の上では睡眠時間を削らざるを得ず、睡眠不足になりやすいので、睡眠の質を高める等の工夫を意識すると良いでしょう。
睡眠の質を上げるだけでは難しいときは、平日に仮眠の時間をとる、休日の睡眠時間をいつもより2時間程度増やす、場合によっては学校・職場の近くに引っ越す等、睡眠時間を確保することが大切です。

また、簡単にいえることではありませんが、睡眠時間に左右されない仕事に変更するといった大きな決断も必要となります。

毎日健康でいられる生活を目指してみましょう。

参考文献

※1 American Academy of Sleep Medicine. International classification of sleep disorders, 3rd ed. Darien, IL: American Academy of Sleep Medicine, 2014.

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この記事を書いた人
睡眠アプリSomnus
Somnusスリープラボ編集部
累計10万人以上の睡眠をサポートしているSomnus株式会社の専属ライターです。日本有数のSleepTech企業として培ってきた知見やデータをもとに、睡眠でお悩みの方はもちろん、皆様の睡眠を改善するための情報を発信しています。
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