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【寝汗が酷い理由】大量の寝汗の原因と対策

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最終更新日: 2021年9月27日(月)
投稿日: 2021年6月23日(水)

暑い季節になると、寝汗が気になってくる方も多いのではないでしょうか。
誰でも寝汗はかきますが、大量の寝汗は睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。

そこで寝汗の原因を特定し、適切に対処しましょう。
大量の寝汗には温度・湿度だけでなく、思わぬ身体の不調が関係している場合もあるので注意です。

この記事では、寝汗の原因とその対策についてご紹介します。

1. 寝汗の役割

1-1 深い睡眠のための体温調節

寝汗の役割は睡眠時の体温調節です。
人が深い睡眠を取るには、体の内側の温度、特に脳の温度を下げて、日中活動した肉体と脳を休息させる必要があります
そこで、私たちの身体は発汗し、その汗が蒸発することによる気化熱で脳・体の温度を下げようとするのです
寝汗をかくのは人の自然な反応といえます。

1-2 汗にも種類がある

寝ている時だけにかかわらず、普段汗をかくのは私たちの身体が体温調節を行ってくれているからですが、実は汗には2種類存在します。
汗は皮膚の「汗腺」という器官から出ていますが、この汗腺には「エクリン腺」「アポクリン腺」の2つがあり、そこから出る汗の性質も変わります。

エクリン腺

エクリン腺は全身のほとんどの皮膚に分布しています。
体温調節を主な役割としており、発汗し、その汗が蒸発することによる気化熱で高い気温や運動等による体温の過剰な高まりを防いでいます
私たちが普段かく汗がエクリン腺の汗です。
寝ている時に行われる体温調節による寝汗もエクリン腺から出ています。
エクリン腺から分泌される汗は主な成分が水分であり、無臭で、サラッとしているのが特徴です。

アポクリン腺

アポクリン腺は限られた部位にのみ存在し、特に脇の下に多く分布しています。
この汗腺の役割について詳しいことはわかっていませんが、フェロモンとしての役割があるとされており、寝汗にはあまり関係ありません。
アポクリン腺から分泌される汗の成分には、水分の他に脂質やタンパク質が多く含まれており、汗自体に匂いはほとんどありませんが、皮膚表面の細菌がこの汗を分解することによって独特のニオイ、いわゆるワキガ臭が生まれるとされています。乳白色で、少し粘り気があるのが特徴です。

1-3 急な大量の寝汗には注意

人は体温調節のために、寝ている間に必ず汗をかきます。
しかし、体温調節における寝汗はそれほど多いわけではありません。
私たちの身体は寝ている間におよそコップ1杯〜2杯分程度の汗をかくと言われていますが、生まれつき代謝が高いというわけでもないのに、ある日、不快感で目が覚めてしまったり、起きた時に寝巻きや寝具がベタベタとなっていたりするほどの汗をかいていた場合は、他に原因が考えられます。

ポイント
  • 人が寝汗をかくのは深い睡眠のための体温調節を行っているから

  • 汗にはエクリン腺の汗とアポクリン腺の汗の2種類あり、私たちが普段かく汗や寝汗はエクリン腺の汗

  • ある日急に寝汗を多くかくようになった場合は、何か別の原因が考えられる

2. 大量の寝汗をかく原因

寝汗の量には、温度といった身体の外側の影響や、体調といった身体の内側の影響も関係します。
考えられる主な原因をご紹介します。

2-1 寝室環境が悪い

寝室環境が悪いと、寝汗の原因となります。
暑い時や体を動かした時に出る汗を、「温熱性発汗」といいますが、例えば部屋が暑過ぎる、寒いからといって厚着をする、分厚い寝具を重ね掛けするといった状態で寝ると体温が上がり、寝汗をかきやすくなります。
温度だけではなく、湿度が高い場合も体感温度は高くなります。

また、寝具や寝巻きについても、通気性・吸放湿性が良くないものだと熱がこもりやすくなります。

2-2 ストレス

精神的なストレスも、寝汗の原因になります。

緊張した時やびっくりした時など、ストレスを受けた時に出る汗を「精神性発汗」といいます。いわゆる冷や汗です。
例えば、翌日に大切なプレゼンを控えているとき、そのことに対する緊張や不安を抱えたままでいると寝汗をかきやすくなります。
他には、経験のある方も多いかもしれませんが、嫌な夢・怖い夢を見たときに寝汗がひどくなる場合があります。
精神的発汗は短時間に発汗するのが特徴で、不快感を感じやすくなるほか、アポクリン腺のある脇の下といった局所的な部位から発汗するのでニオイの元にもなりやすいです。

またストレスは、大きくなると自律神経の乱れを引き起こします

自律神経が乱れると交感神経と副交感神経の切り替えが上手くいかなくなり、それにより体温調節が正常に行われず、汗を必要以上にかいてしまう場合があります
仕事や家事、ストレスの要因が多い現代社会の中で、無意識のうちにストレスを溜め込んでいることもあるので注意です。

2-3 ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスが乱れるとさまざまな不調が起こり、ホルモンの分泌等に関わっている自律神経も影響を受けてしまうので、寝汗の量が増えてしまうことがあります。
ホルモンバランスの乱れは女性のみならず、男性にも起こり得ます。

女性の更年期障害

更年期とは閉経前後の10年間の期間をいい、個人差は大きいですが、おおよそ45歳から55歳くらいの期間を指しています。
そして更年期障害とは、閉経に伴い卵巣の活動が停止していき、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」の分泌が急激に減少することによってホルモンバランスが乱れ、さまざまな症状が現れることをいいます。
その症状の一つとして、自律神経が乱れることにより血管の収縮・拡張のコントロールがうまくいかなくなることで、ほてりやのぼせを引き起こし、昼夜間の汗の量が増えるという症状があります。

男性の更年期障害(LOH症候群)

更年期障害というと女性特有の問題と考えられがちですが、実は男性にも更年期障害は存在し、「LOH症候群」と呼ばれています。

30歳代後半~50歳代の働き盛りの男性にみられ、過度のストレス等で男性ホルモンの「テストステロン」が急激に減少することによって起こり、不安やイライラ、うつといった症状や、ほてりやのぼせ、異様な発汗等の症状があります
ストレス等の原因のほか、加齢によって男性ホルモンが減少していくことで少しずつ症状が現れてくる場合もあります。

PMS(月経前症候群)による寝汗

女性の場合、生理前においてもホルモンバランスは変化します。
特に、排卵以降になると女性ホルモンの「プロゲステロン」の分泌量が増え、普段よりも体温が0.3〜0.5度上昇するといわれており、寝汗をかきやすくなります。

2-4 アルコール

「お酒を多く飲んだ日、寝汗を大量にかいていた」、という経験をしたことはありませんか?
アルコールは体内に入ると、肝臓内で「アセトアルデヒド」という物質に分解され、さらに分解が進むと水と二酸化炭素になり、汗や尿として体外に排出されます
過度なアルコール摂取は、その分寝汗の原因になってしまうということになります。
また寝汗のみならず、夜中にトイレで起きてしまうといった睡眠の質の低下も招きます。

2-5 病気・疾患、その他

原因に心当たりがないにもかかわらず、寝汗が酷い方は次の場合も考えられます。

一つは、何らかの病気が潜んでいる場合です。
発汗量が多くなる「多汗症」、甲状腺の異常による「甲状腺機能亢進症」、自律神経の異常による「自律神経失調症」を例として考えられます。
寝汗が酷い日が何日も続く、寝汗とともに他の不調も現れているという方は、気になる場合は早めに病院を受診することをおすすめします。

他には、薬の副作用による発汗の場合が考えられます。
新しい薬を処方された時期と、寝汗がひどくなった時期が同じならば関係している可能性は高いです。
何か薬を服用されている方は、主治医と相談すると良いでしょう。

ポイント
  • 寝汗の原因の一つは、睡眠環境の悪さ。室温・湿度が高い場合や厚着をしていると寝汗をかきやすくなる

  • ストレスは急な発汗の原因になる。また溜め込み過ぎると自律神経が乱れ、体温調節がうまくいかなくなる

  • 更年期障害等でホルモンバランスが乱れることで、寝汗がひどくなる場合もある

  • アルコールは体内で分解された後、汗として体外に排出されるので就寝前に摂取すると寝汗をかきやすくなる

  • 病気や薬の副作用という原因も考えられる。気になる場合は早めに医師と相談する

3. 大量の寝汗のデメリット

3-1 睡眠不足

大量の寝汗は、ベタつく不快感で目が覚めてしまったり、そのまま眠れなくなったりといった睡眠不足の状態をもたらします。
また、汗を大量にかくことで体が冷え過ぎ、起きた時に体のだるさや気分の悪さといった不調や、風邪の原因にもなってしまう恐れがあります。
他にも、大量の寝汗で濡れた寝具は放置しておくとダニやカビが繁殖して不衛生になりやすく、不衛生の空気の中では呼吸が浅くなるといった睡眠の質の低下を招きます

3-2 寝具のニオイ・体臭の元になる

汗自体には匂いがほとんどないので、正常の寝汗の量であればニオイの原因にはなりにくいですが、寝汗が酷い場合は濡れた衣類や寝具に雑菌が繁殖し、ニオイの元になってしまいます
そして、シャワーや着替えを怠ると体臭の元にもなります。

3-3 肌トラブル

大量の寝汗は肌トラブルも引き起こす恐れがあります。特に起こりやすいのが、「あせも」です。
大量の汗により汗腺がつまり、炎症を引き起こしてしまいます。
あせもによるかゆみ・痛みで寝苦しくなり、睡眠の質が低下してしまう恐れもあります。

また、ニキビ等の肌荒れや、乾燥肌を悪化させる恐れもあります。

ポイント
  • 大量の寝汗は不快感や身体の冷えをもたらし、体の不調や睡眠の質の低下に繋がってしまう

  • 寝汗を放置すると雑菌が繁殖しやすく、寝具や体のニオイの原因になる

  • 大量の汗はあせもになりやすく、肌荒れや乾燥肌の悪化ももたらす

4. 寝汗の対策

4-1 寝る前は水分をとろう!

汗をかきたくないあまり、夜は水分を控えているという方もいるかもしれませんが、寝汗対策としてはNGになります。

水分を取らなくても寝汗は必ずかいてしまいます。
そして、水分を控えると寝汗がベタベタしたものになり、この汗は乾きにくく、肌にまとわりつくので睡眠を妨害してしまいます。
また、水分を控えるとミネラルも不足しがちになるので、脱水症状や熱中症の原因にもなりかねません。

寝る前にはコップ一杯の水を飲むようにしましょう。
水分をとることで汗はベタつきにくく、乾きやすくなるので寝汗をかいても気にならなくなりますし、脱水症状も防ぐことができます。

ただ、一度に水を飲むと夜中にトイレに行きたくなり、目が覚めてしまう方もいるかもしれません。
そういった方は、就寝前の1時間あたりから喉を潤す程度に少しずつ飲むようにすると良いでしょう。

4-2 寝室環境を見直そう!

寝室環境を見直し、快適な睡眠を取れるように改善しましょう。

室温・湿度

室内の理想的な温度・湿度は、夏場は約25℃~26℃、冬場約22℃~23℃、湿度については1年を通して50%~60%とされています。※1
また掛け寝具を使用する場合は、室温だけでなく寝具内の温度も気をつけましょう。

人と寝具との間にできる空間の温度・湿度のことを「寝床内気象」といいますが、
理想的な寝床内気象の条件は、温度が「33 ± 1℃」、湿度が「50 ± 5%(RH)」とされています※2。

エアコンの冷暖房・除湿モードや、除湿機等も活用して調節しましょう。

寝巻き

寝る際の衣服に頓着しない方も多いかもしれませんが、スウェットやジャージの場合、通気性や吸水性が悪いものであったり、寝返りがうちづらい構造であったりする場合もあるので、寝汗の原因になるだけでなく睡眠の質を悪くする可能性もあり、おすすめできません。

寝巻きは快適に寝られるような工夫を施されているので、眠る時は寝巻きに着替えるようにしましょう
寝汗の対策には、通気性・吸水性・吸放湿性に優れた素材を選ぶことが大切です。

暑い場合は、麻素材がおすすめです。独特な肌触りは好みが分かれるかもしれませんが、通気性、吸水性、吸放湿性に優れており、熱のこもりを軽減し、寝汗をかいても気にすることなく眠れます。

次におすすめなのは、綿素材です。麻と同じように通気性、吸水性、吸放湿性に優れています。
肌触りも馴染み深く、一年を通して着ることができる万能性もポイントです。

寝具

寝具においても、寝巻きと同じように通気性、吸水性、吸放湿性に優れた素材を使用しましょう。
汗をかきやすい方は、除湿パッド等のアイテムを使うこともおすすめです。

敷き寝具においては素材だけでなく、硬さにも気をつけましょう
個人差もありますが、基本的に、柔らかく体が沈み込むようなタイプのものだと皮膚と密着しすぎて汗をかきやすくなり、寝返りもうちづらくなるので汗をかいた場所が表にならず乾きにくいというデメリットがあります。
程よい硬さがあり、かつ身体にフィットするものを選ぶのが良いでしょう。

4-3 ストレスを溜めず、リラックスしよう!

寝汗の原因がストレスによるものと考えられる場合、とにかくストレスを軽減させましょう
習慣的に軽いジョギングや筋力トレーニングをして体を動かしたり、瞑想や読書で気分を落ち着けたり、自分の好きな方法で発散し、ストレスを溜めないようにしましょう。

また、就寝前においてはリラックスすることが大切です。

おすすめの方法は、ぬるめの入浴です。
40℃くらいのぬるめで10分以上浸かることで、心身をリラックスさせる副交感神経の働きを促します。
就寝する1時間〜1時間半前に入ると、体温が下がっていくにつき自然な眠気を引き起こしてくれます。

ポイント
  • 寝る前にコップ一杯の水分をとると寝汗をかいても乾きやすく、気にならなくなる

  • 寝室の温度や湿度の設定に気をつけ、寝巻きや寝具の素材は吸水性・通気性の良いものを選ぶ

  • ストレスは溜め込まないようにして、就寝時はリラックスすることを心がける

5. まとめ

寝汗の原因とその対処法についてご紹介しました。

汗を大量にかくことは「代謝が良い」といった健康的なイメージもあるかもしれませんが、急に寝汗をたくさんかくようになったり、他に身体の不調が現れ始めたら注意です。

またその状態が毎日続くようなら、それは病気のサインかもしれません。
気になる方は、早めに病院を受診するようにしましょう。

参考文献

※1 日本睡眠研究所 "良い睡眠の条件" https://www.nishikawa1566.com/company/laboratory/topics/03/ 2021年6月23日アクセス

※2 日本睡眠研究所 "02 寝室環境・寝床内の研究" https://www.nishikawa1566.com/company/laboratory/research/kankyo/ 2021年6月23日アクセス

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この記事を書いた人
睡眠アプリSomnus
Somnusスリープラボ編集部
累計10万人以上の睡眠をサポートしているSomnus株式会社の専属ライターです。日本有数のSleepTech企業として培ってきた知見やデータをもとに、睡眠でお悩みの方はもちろん、皆様の睡眠を改善するための情報を発信しています。
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