睡眠と運動の関係

睡眠は身体のメンテナンス
睡眠には肉体的な疲労回復と、組織の再生という効果があります。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つがあることはご存知の方も多いと思います。
この2つの睡眠は体において、それぞれ重要な役割を担っています。
レム睡眠時は脳は起きていますが体は休んでおり、筋肉の緊張を緩め、体の疲労回復を行います。ノンレム睡眠時には成長ホルモンが分泌され、体の組織を再生し、傷ついた細胞を修復します。
このレム睡眠とノンレム睡眠がおよそ90分の間隔で交互に繰り返されるのが通常の睡眠リズムであり、体のメンテナンスを行っています。
睡眠で運動のパフォーマンスレベルがアップ!

睡眠が運動のパフォーマンスに与える影響について、アメリカのスタンフォード大学が行った実験があります。※1
スタンフォード大学生のバスケットボール選手10人を40日間、毎日10時間睡眠をとるようにさせ、それがコートでのパフォーマンスにどう影響するかを調査しました。
フリースローおよび3ポイントシュートの成功率、コート反復の80m走のタイムを毎日記録したところ、40日後、平均でフリースローの成功率が約9%、3ポイントシュートの成功率が約9.2%上がり、80m走のタイムが0.7秒縮まるという結果になりました。選手自身も、試合中の自己評価について実験前より高く評価しており、調子が良いと感じていました。
また、タブレット端末を使用して、タブレットに表示される図形に反応するというテストも行なったところ、リアクションタイムの評価も良くなっていることがわかりました。
40日の間厳しい練習のおかげで上達し記録が向上したという可能性もありましたが、実験後、選手たちの睡眠時間を元に戻したところ、彼らの記録は実験前に戻ってしまったそうです。
このことから、睡眠は運動のパフォーマンスを大きく向上させることがわかります。
プロのアスリートの方の中にも、睡眠時間を最低10時間以上確保する選手もいらっしゃるそうです。
それだけ、睡眠がスポーツにおいて重要視されているということでしょう。
プロアスリートの睡眠時間
テニスの元世界王者のロジャー・フェデラーは、夜に10時間寝て、昼にも2時間くらいの昼寝をするそうです。また、陸上のウサイン・ボルト選手は1日10時間、バスケットボールのレブロン・ジェームズは1日12時間眠るそうです。※2
睡眠をしっかりとると、脳と体ともに最高のパフォーマンスを発揮することができるのです。
プロアスリートのように10時間睡眠を目指しましょう、というのはさすがに難しいでしょうが、毎日の睡眠時間を15分〜30分長くするだけでも気分が変わると思います。毎日の睡眠時間をできるだけ伸ばしていきましょう。