冷えを解消して睡眠の質を上げる対処法
このように就寝時に靴下を履いて身体の末端を過度に保温すると寝つきや睡眠の質に悪影響を及ぼします。
とはいえ、手足が冷えたままでも眠りにつくことは難しいのも事実です。
身体の末端が冷えすぎていると血行が悪くなるので熱放射がうまく働かず寝つきが悪くなります。
実際に、冷え性の方が不眠になりやすいという研究報告もあります。※3
つまり、就寝時には手足が温まりすぎても、逆に冷えすぎてもいけないということです。
体温を上手く調節して良い睡眠を得るにはどうすれば良いのでしょうか?
金沢氏に毎日の生活の中でできる対処法を3つお聞きしました。
方法① 夕方にジョギング等の軽い運動を行う
軽く体を動かすことで体温や心拍数を上げて血行を良くします。
注意点は夕方から夜の間、就寝前3時間前には終わらせることです。
心拍数が上がると交感神経が刺激され、運動後しばらくは目が冴えた状態が続くので、就寝前に行うと寝つきが悪くなります。
方法② 寝る前にぬるま湯で、足湯を行う
足湯は全身浴よりも手軽なので、時間がないという方にもおすすめです。
またリラックス効果もあるので、足湯後スムーズに就寝することができます。
お湯の温度は30℃~40℃の手で触って熱くない程度で、10分~15分ほど足を浸けるのが良いでしょう。
アロマを加えると更にリラックス効果を高めることができます。
方法③ 就寝前の軽いストレッチ
就寝前に軽いストレッチをすると血行が良くなります。
リラックスしながら行うことで副交感神経を優位にさせ、より眠気を促すことができます。
これら3つの対処法に共通するポイントは、夕方から就寝前に身体を温めることです。
一度深部体温を上げ、下げるだけの体温の幅を作ることで効率的に深部体温を下げることができます。
また、副交感神経を優位にすると血行が良くなるので適切な眠気を生じさせることにもつながります。